-
2016.08.30
従業員が事故に遭った場合、会社も損害賠償請求できるか?
霞が関パートナーズ法律事務所の弁護士伊澤大輔です。
■ 結論
従業員が事故に遭って死傷するなどし、会社(使用者)にも、まとまりかけていた取引がまとまらなかったであるとか、一定期間売上が落ちたといった損害が生じた場合、加害者に対し、損害賠償請求できるかという問題〜いわゆる企業損害・間接損害の問題〜ですが、原則として、できません。まず認められないものと考えた方がよいでしょう。
■ 理由
損害賠償では、基本的に、直接事故に遭った被害者自身の損害しか認められず、被害者と債権関係(労働契約もその一つです)を有している者の間接損害の賠償は認められていません。
判例は、会社の代表者自身が事故にあったような場合でも、法人とは名ばかりの、俗に言う個人会社であり、その実権が代表者個人に集中して、会社の機関として代替性がなく、経済的に代表者と会社が一体をなすような関係があるような場合に限って、会社の損害賠償請求を認めています(昭和43年11月15日判決)。
まして、一従業員は会社と上記のような経済的に一体の関係にはなく、会社のこうむった間接的な損害の賠償請求が認められるはずがありません。
判例も、富山の薬売りをしている従業員が、その担当地区で絶大な信頼を受け、医療品の配置販売業務に高度に熟練しており、従業員の代替性がない事案においても、従業員が不時の災害を受けても営業に支障を生じないように予め対策を講じておくのが経営者の責任である旨判示して、損害賠償請求を棄却した原審判決(東京高裁昭和54年4月17日判決)を正当なものとして、維持しています(最高裁昭和54年12月13日判決)。
■ 例外的に認められる場合
もっとも、次のような場合には、例外的に、会社の損害賠償請求が認められます。
①会社が従業員のこうむった損害を肩代わりした場合
例えば、会社が従業員の代わりに、治療費や通院交通費を支払ったり、休業中の給与を支払った場合(但し、従業員が入通院のため、有給休暇をしたとき、その有給休暇消化分が従業員自身の休業損害となり、会社に損害が生じたとは言えません)、それは会社が、直接の被害者である従業員がこうむった損害を肩代わりした(直接被害者自身の損害と重なり合う)ものにすぎませんので、損害賠償請求が認められます。
②会社に損害を与える目的で、故意に従業員を襲撃したような場合
このような場合は、事故ではなく、もはや事件ですね。
-
2016.08.26
ダイエットのための食事制限
霞が関パートナーズ法律事務所の弁護士伊澤大輔です。
★ダイエット経験
実は、以前、私は、かなり太っていました。十数年間、デブをしていました。しかし、2年半前に劇的に痩せ、この夏もさらにシェイプアップし、MAXで太っていた時に比べ27kgくらい体重を絞り、ウェストも30cmくらい細くなりました。
では、どうやって痩せたかというと、ジム(ライ●●プではありませんよ)で、トレーナーに指導してもらい、筋トレを始めたのがきっかけですが、別に筋トレだけが原因ではないと思っています。私は、自らのダイエット経験から、
●大前提として、食事制限をしないと、体重は落ちない。
●しかし、筋トレをしないと、見た目のきれいな身体にはならない。
●さらに、有酸素運動で、脂肪(特に皮下脂肪)を燃焼させ、仕上げていく。
ものと感じています。
★食事制限の重要性
トレーニングをしてみると分かりますが、人間の身体は燃費が非常によく、ジョギングやエアロバイク等の有酸素運動でカロリーを消費するのはものすごく大変です。例えば、1個500キロカロリー以上あるといわれるメロンパン分のカロリーを消費するには、1時間近く走り続けなければなりません。
それに比べたら、メロンパン1個食べるのを我慢する方がはるかに楽で、ダイエットをするにあたり、食事制限がいかに重要かお分かりいただけるかと思います。
また、私が太りやすい体質だからかもしれませんが、ちょっと油断して、パンケーキやチャーハン、パスタといった糖質や脂質の高い食事をしてしまうと、大きくリバウンドはしないにしても、トレーニングを続けても、しばらく体重が落ちなくなってしまいます。
★正しい食事制限とは?
特に女性とダイエットの話をしていると、食事の量を減らしたり、野菜しか食べないといった、極端な話を聞きます。しかし、それでは、かえって筋肉がやつれ、脂肪が増え、不健康になる危険な食事制限だと思います。
私も、朝昼晩の三食は、基本的に、腹7〜8分くらいにとどめるようにしていますが、その合間にも小腹が空いたら、バナナや玄米ブラン、ゆで卵といったものを口に入れるようにして、けっして空腹を我慢しません。最近は、1日に5,6食くらい食べています。理論的にも、空腹時に食事をすると、血糖値が上がりすぎ、インスリンが大量に分泌され、脂肪を蓄えやすくなってしまうはずです。
また、私は、身体を鍛えているので、朝食やトレーニング後にはプロテインを飲んでいますが、その他にも、サラダチキンや赤身の肉、豆腐、納豆といった食事で、タンパク質を多くとるように心掛けています。
もちろん、サラダや、野菜のお総菜のほか、もずく酢やひじきといった海藻でミネラルもとるようにしています。
食事制限で、とても重要なのは、糖質(炭水化物)を制限することですが、これについては、また別の機会に書かせていただこうと思います。
ただ最後に一言、あくまで糖質を制限(コントロール)するということであって、完全に断つというのは、専門家の指導の下であるとか、1〜2週間程度の短期間でない限り、すべきではありません。やはり危険な食事制限だと思います。
-
2016.08.05
夏期休暇のお知らせ
霞が関パートナーズ法律事務所の弁護士伊澤大輔です。
最近、急激に夏らしい陽気になりましたね。
皆さんも、熱中症等にお気を付け下さい。
今年は、8月11日(木)から8月17日(水)までの1週間、夏期休暇をとらせていただきます。
ご迷惑をお掛けしますが、よろしくお願い致します。