虎ノ門桜法律事務所の代表弁護士伊澤大輔です。

 

今月12日の朝日新聞朝刊に、こんな見出しの記事が掲載されました。

 

タイのタムルアン洞窟に、少年ら13人が閉じ込められた事件、唯一の大人であるコーチは教え子を危険に巻き込んでしまいましたが、タイでは、コーチを責める世論は強くないといいます。

 

洞窟

※イメージ写真です。

 


 

 

当初は、なぜ「雨期に洞窟に」との疑問の声も上がりましたが・・・はい、正直に白状します。私も、当初、この事件の一報に接した時、そういう感想を抱いた者の一人です。

 

しかし、7月2日に洞窟の奥5kmで発見され、コーチのエーカポンさんがお菓子を分けたり、大声を出さないように指示して、少年らの体力を温存させていたことがわかると、これに呼応するかのように、エーカポンさんのフェイスブックには、「これからも最高の指導者でいて」などと3万件以上のコメントが寄せられました。

 

エーカポンさんは幼くして両親を亡くし、孤児として寺で10年ほど暮らしました。成人後、夜市で小物を売ってしのぎながら、サッカーコーチの職を得た苦労人のようです。

 

とかく責任追及ばかりが議論されがちな世の中ですが、自戒の意味も込めて、ご紹介させていただきました。

 


 

 

ところで、少年らの命を繋いだ食料は、サッカー練習場近くの6畳ほどの小さいな駄菓子屋で購入されたものでした。

 

洞窟に行く前、少年2人がやってきて30袋以上のスナック菓子とペットボトルを買っていったといいます。

 

その駄菓子の70歳になる女店主カムさんは、少年らが洞窟に閉じ込められたニュースを耳にしてから、1日2回、無事に帰ってくるようにお祈りを捧げてきました。

 

このようなたくさんの心優しい人たちの想いや、努力によって、少年らは無事救出されたのですね。

 

・・・そういえば、私も小学生の頃、よく駄菓子屋に入り浸って、餅太郎や、スナッキー、蒲焼さん太郎などを買っていたことを思い出しました。何だかとても懐かしい気持ちになりました。