交通事故の場合には、医療機関から保険会社に対し、直接治療費を請求し、保険会社が医療機関に対し、直接治療費を支払うことになり、その過程で、保険会社が診断書や診療報酬書等を入手しますので、被害者の方でこれら資料を揃える必要はありませんが、交通事故以外の事件・事故の場合には、基本的に、被害者の方で、すべての損害の立証資料を揃える必要があります。

 

①治療費

通院した際の領収証をすべてとっているのであれば、それで足りますが、領収証をとっていなくても、医療機関に依頼をすれば、遡って月ごとの診療報酬明細書を発行してくれます。むしろ、診療報酬明細書の方が、領収証よりもがさばらず、具体的な治療内容や通院日が一覧でわかりますので、簡便です。診療報酬明細書を発行してもらうには、一通数千円程度の文書料がかかりますが、その文書料も損害として請求できます。

 

②通院交通費

電車代やバス代等の公共交通機関については領収証が発行されませんので、裏付け資料は必要なく、自己申告で足ります。通院日と合致し、自宅等と医療機関との間の合理的な通院ルートであれば、通常、損害として否定されることはありません。

他方、タクシーを利用した場合には、その領収証が必要になります。

また、自家用車で通院した場合には、ネットで自宅等から医療機関への合理的なルートを検索し、1kmあたり15円×距離(km)×往復2のガソリン代を自己申告で請求すればよいでしょう。

 

③傷害慰謝料

領収証や診療報酬明細書で、通院期間や実通院日数がわかりますので、これらによって算定することが可能になります。

 

④休業損害

給与所得者の場合には、勤務先に休業損害証明書を発行してもらう必要があります。その書式は、自賠責保険で使用されているものを利用するのが一般的です。その他に、事故前年の源泉徴収票や、事故前3ヶ月分の給与明細書を揃えるとよいでしょう。

他方、自営業者の場合には、主に確定申告書で休業損害を立証することになりますが、給与所得者の場合に比べ、その立証は容易ではないかもしれません。

また、休業損害を請求する前提として、一定期間就労不能であったことを立証する資料として、診断書が必要になります。

 

⑤後遺障害関係

後遺障害診断書のほか、レントゲン写真やMRI画像、各種検査結果が必要となります。醜状痕の場合には、その部位や大きさ、状況がわかる写真も用意した方がよいでしょう。

また、後遺障害逸失利益算定の前提となる基礎収入については、事故前年の源泉徴収票や確定申告書で立証することになります。

 

霞ヶ関パートナーズ法律事務所
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