建築トラブル

当事務所は、大規模な展示場建築を主たる業務とする会社の顧問をしております。また、建築業者や建築士の方々のご依頼を受け、多数の建築紛争を解決に導いております。

建築トラブルについて、このようなお悩みはありませんか?

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建築トラブルのポイント

Point1建築の契約不適合の判断基準

契約不適合の判断基準については、従来の「瑕疵」の判断基準と基本的には同様であり、東京地裁建築訴訟対策委員会が作成した「建築鑑定の手引き」が参考となります。その概要は次のとおりです。

① 建築基準法や同施行令、国土交通省公示、通達等の法令の規定の要件を満たしているか。これらに反する施工は、原則として契約不適合にあたります。
② 工事請負契約書や設計図書、見積書等に定められた内容を満たしているか。
③ 住宅金融支援機構の融資を受けることを予定していた建物については、その融資基準(住宅工事仕様書)を満たしているか。
④ 日本国における現在の標準的な技術水準を満足しているか。なお、その技術水準については、契約不適合を主張する側に立証責任があります。

Point2設計者や建築業者の義務

地盤調査義務・適切な基礎構造を選択する義務

一般的に、設計者や建築業者には、地盤の調査義務と適切な基礎構造を選択する義務があります。例えば、福岡地裁平成11年10月20日判決は、建物の建築業者としては、安全性を確保した建物を建築する義務を負い、その前提として、建物の基礎を地盤の沈下又は変形に対して構造耐力上安全なものとする義務を負うものというべきで、その義務を果たす前提として、建物を建築する土地の地盤の強度等についての調査をすべきであり、その結果強度が不十分であれば、盛り土部分に対して十分な展圧を掛けるか、強度が出る地盤まで支持杭を伸ばして基礎を支える構造にするなどの措置をとる義務を負っていたにもかかわらず、これを怠り、土地の地盤の調査をすることなく、建物の基礎を土地の地盤の強度に対応できる構造としなかったことにより建物の基礎が破損し、その沈下を招いたものであるから、建築業者は、これにより注文主に生じた損害を賠償すべき義務を負う旨判示しています。

また、名古屋地裁平成24年12月14日判決は、「建築士は、建物の基礎を設計するに当たり、建築物に作用する荷重及び外力を安全に地盤に伝え、かつ、地盤の沈下又は変形に対して構造耐力上安全なものとするように設計する注意義務を負い、近傍に擁壁がある場合には、擁壁背面部及び擁壁底面下の地盤の許容支持力度を確認した上、擁壁に建物荷重を作用させないように建物の配置を考慮するか、安息角以下に基礎底面を支持させるように設計する注意義務を負うものと解される。」と判示しています。

ただし、東京地裁平成27年1月30日判決は、平成13年当時においては、小規模建築物に係る液状化対策は、新潟地震程度の中地震(震度5程度)による建物損傷等の液状化被害発生をどのようにして防ぐかを検討し、その対策としては、敷地の地盤改良をしなくても、べた基礎を採用し、基礎に十分な剛性と強度を持たせることで必要十分であるとの知見が確立していたものと認められとし、地震による液状化被害について義務違反はないと判示しています。

Point3新築建物に欠陥があった場合の損害賠償の範囲

民法改正により履行利益も認められるように

改正民法では、建物売買の損害賠償責任は、一般の債務不履行責任に基づくものと規定されましたので(第564条)、信頼利益に限らず、履行利益の損害賠償請求も認められることになります。

売買契約を解除した場合

登記印紙代、司法書士への報酬、火災保険料、住宅ローン保証金、契約印紙代、固定資産税、住宅ローン金利について、売買契約を締結しなければ支払う必要がなかったものとして、損害賠償請求が認められます(大阪地裁平成12年9月27日判決)。

工事請負契約において、重大な欠陥があり、建替えが必要になった場合

建替費用のほか、建替えに伴う引越費用や建替工事中の代替住居の家賃、再築建物の登記費用、建築士による調査鑑定費用、地盤調査費用についても損害賠償請求が認められます(東京高裁平成14年1月23日判決、大阪地裁平成10年7月29日判決)。建物が収益物件である場合には、営業損害もおおむね認められていますが、損失額や営業損害が認められる期間については、事案ごとに判断されます。

慰謝料及び弁護士費用

これらが認められるか否かについては、下級審の裁判例によって結論が分かれています。

Point4新築建物について担保責任を追及できる期間

住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)により、住宅を新築する工事請負契約の場合、住宅の「構造耐力上主要な部分」または「雨水の浸入を防止する部分」の瑕疵については、請負人は引渡しから10年間、担保責任を負います(94条1項)。

対象となるのは、新築の戸建住宅と共同住宅であって、増築や改築は含まれません。仮設住宅も除かれます(96条)。また、品確法が適用される場合でも、注文主が瑕疵(契約不適合)を知ったときから1年間で担保責任は消滅しますので、不適合を知ったら、速やかに通知することが必要です。

「構造耐力上主要な部分」とは

住宅の基礎、基礎ぐい、壁、柱、梁、小屋組、土台、斜材(筋かい、方づえ、火打材など)、床版などが対象になります。

「雨水の浸入を防止する部分」とは

屋根、外壁、開口部、換気口などです。

Q&A

Q

代金額を決めないまま、追加・変更工事をしましたが、代金の請求をすることはできますか?

A

注文主からの指示が工事の不具合を是正するもので、その内容が合理的な場合には、それは本工事の内容に沿ったものに過ぎませんので、追加費用を請求することはできません。
そうでなければ、無償サービスで行うといった意思表示がない限り、代金額が定められていなくても、建築業者は商人に当たりますので、商法第512条に基づき、相当額の代金請求をすることができます。また、代金額の合意はされなくても、有償である旨の合意があったとして、民法第632条に基づく請負契約が成立したとして、「当該請負契約の内容に照応する合理的な金額」の請求を認めた裁判例もあります(東京高裁昭和56年1月29日判決)。

Q

建物の完成・未完成はどのように判断されますか?

A

「請負工事が当初予定された最終の工程まで一応終了し、建築された建物が社会通念上建物として完成しているかどうか、主要構造部分が約定どおり施工されているかどうか」を基準に判断されます(東京地裁平成3年6月14日判決)。
請負人は、原則として建物の完成をもって(契約等で別途の合意をしている場合を除きます)、注文主に対し、報酬を請求できるようになります。また、建物に不具合がある場合、建物の完成前は債務不履行責任、建物の完成後は担保責任(改正民法559、562~564)に基づき、請負人に対し責任追及することになります。

Q

訴訟で、契約不適合責任に基づき、修補請求をするにはどうすればよいですか?

A

訴状の請求の趣旨において、修補方法の特定が必要です。代替執行を行う観点から、図面等を用いて、具体的な修補の方法及び用いるべき材料などを明らかにする必要がありまます。単に、「契約不適合責任(瑕疵等)による修補」と記載するだけでは、具体的な施工方法などが明らかになっているとはいえず、訴えが却下されてしまいます(東京地裁令和2年1月16日判決)。

Q

周辺住民から、開発工事の差止請求を受けましたが、認められてしまうのでしょうか?

A

住民の主張している法的根拠や具体的事情によります。なお、周辺住民らが、「まちづくり権」について、「より暮らしやすい、自らの幸福を追求しうる生活環境を自ら決定する権利、自らの住む地域のあり方を自らが決定する権利」であると定義した上で、これは人格権が具体化したものであり、法的権利として認められるなどと主張し、工事差止等請求した事案について、法的権利性が認められるためには、①権利として客観的に認知されていること、②その内容や効力が及ぶ範囲、発生の根拠、権利主体などについて、一義的な判断を下すことができる程度の明確な実態をすることが必要であるとした上で、「まちづくり権」の法的権利性を否定した裁判例が存在します。詳しくは、こちらをご参照ください。

まずは相談することが
解決への第一歩となります。

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